畳の生活?床の生活?
〜低床にもなる特殊寝台が人気ですが、それでも転倒事故が後を絶たないそうですね〜このイラストは7年前のもの。今はもっと低い110ミリなんていうのも出ています(マットレスを載せるともう少し高くなりますが)。
昭和な和風戸建てを否定するばっかりじゃ嫌よ
少し前に、福祉用具に関する講習を受けて来ました。朝から8時間の講習を一週間ビッチリで少々きつく感じましたが、おかげさまで規則正しい生活に戻れました。教室の椅子が合わず初日は座り姿勢を変えてばかりでモジモジ。次の日からばあちゃんの使っていたジェル+エアのクッションを持参致しました。すると座面が安楽になり初日の不快さはどこへやら。マイクッションは快適環境を自ら作り出す第一歩の手段ですね〜。
講習の中では、福祉用具の勉強と共に、必然的に、住環境と住宅改修の項目がありました。日本の住宅構造のマイナス点とプラス点があげてあるのですが、マイナス点ばかりを誇張されている様に感じてしまいどうなのかしらんと思ってしまいました〜。
和の住宅の昔(従来)からの尺度は、狭い、というのはあるんだけれど、日本の家は狭いとか段差が沢山あって暮らし難い、とか、バリアフリーの視点だけで捉えられて、在来工法の住宅を否定されてしまうのも嫌だなあと感じたんですよね。(あんまりわかってないくせに、在来工法〜とか書くときっと、おかしい文章になっているのかもしれませんが)
日本の住宅の建材は、6尺(一間、約1,820ミリ)または3尺=半間(910ミリ)を基準につくられているそう。実際に通れる幅が、780ミリ位になってしまい、車イスは通り難い、どうにか通れても、くるりと回れない。確かに狭い〜。
確かに日本の代表的な建築方式の在来工法の尺貫法は、だんだん時代に合わなくなってきているのかもしれませんがその基準があったからこそ、大工さんが和の住宅を、細かい設計図なしにどんどん建てることが出来たというのもあるんでは〜。 その利点も忘れずちゃんと伝えてほしいなあと感じました。今は和の建築が減っているそうですから、昭和な住宅がイメージ出来ないワカモノくんもいるかもしれません。家族構成とか、高齢化や、時代背景や、生活することの考え方の変化もありますが、片方の切り口だけを伝えるだけではおかしなものになるように思えます。
畳の生活の良さのひとつは、障がいを持っていても、座りながら、イザリながら家の中を移動出来る事(フローリングでも可能ですが〜)布団を敷いて、移動して眠れる。介護をする側にとっては、介助はそりゃベッドの方がやりやすい。腰が楽だもの。でもベッドになると、ご本人の移動範囲が限られてしまうこともあります。(移動するのに、介助の手が必要になったり、、、)
特養では、フローリングの上に畳を敷いて、その上に布団敷き、も増えて来ていると聞きます。イザリながらの移動が出来、日常生活も行える施設も増えているんでしょうか。あまり知らなくてすみません。
布団になれたジ様バ様は、畳の生活をずっと続けていた方だと、いきなりベッドだと、ねぼけてベッドから落ちて転倒、骨折となってしまう例は沢山聞きます。
在宅介護というと、即ベッドをイメージしてしまいますが、プラス面マイナス面があります。ご本人の持っている力を活かして、自立を促す、、、。いろいろな可能性を検討した上で、組み合わせを選びたいですね〜。
◆プロフィール◆介護イラスト&エッセイを得意とする。享年104歳ばあちゃんへの”いっちょかみ介護”を親戚を交えて22年行う(在宅9年半施設入所12年)。お面白く辛口も含む切り口は、家族介護者だけでなく介護職や医療関係者からも秘かに支持を頂いています、オホホ。骨格大好きイラストレーター。介護HPを立ち上げ19年目。
◆介護関連著書◆
介護のお助けマンガエッセイ
介護用具・日用品カスタマイズ本(共著)
◆ウェブ不定期連載中◆
こちらウェブマガジン ”介護ライブラリ”にて「自宅で介護お助けヒント集」
“介護ライブラリ” 〜介護の悩みを減らしたい〜