イラストレーター群青亜鉛が発信する、104歳おばあちゃん介護のイラストエッセイ。介護の工夫と次の一歩。

動ける時から気をつけていないと、体は長い時間をかけて変形していくのだ

8月 18 2015 | 介護福祉用具

Girigiri ベッドに端座位先日、97歳オットばあちゃんを特別養護老人ホームに訪問した。

小柄な円背のばあちゃんである。椅子にも座れるし、充分乳母車型のシルバーカーを押しながらまだまだ歩ける(ようになった)。
行くと、食堂の椅子に腰掛けていた。私が取り寄せた、エアージェルタイプのクッションを使ってくれている。
このクッション、実は使い勝手がいいため、一時、別の入居者さんが、使っていたそうなとオット母様が教えてくれた。

居室で使っているのは、どこでも使う、一般的な介護用ベッド。
直接は操作はしなかったが、背上げを上げると、膝も同時に上がる仕様のものだった。

帰る間際に確認をさせてもらったのだが、うーん。この140センチ位のおばあちゃんの体に、施設はこの一般的なベッドをそのまんまあてがうのかあ〜、と、少々ガッカリしてしまった。イヤイヤ、サイズはしょうがないか。気になったのは全体の大きさではありません〜。

膝から股関節(大転子)までの長さよりはるかに長いベッドの膝裏板の長さである。この長さが調整出来る機種は最近増えて来ているが、このメーカーさんのものは調整出来ない様子。まったく体に合ってないんだけど家族にはなかなかわからん。介護ベッドの罪作りなところは、うまく寝られているように錯覚するところである。

背上げ板(背ボトム)とベース板(座ボトム等と呼ばれる)で出来る角度のところには、円背がはまる感じになり、よく言われる膝上げに上半身がひっぱられる形となってしまう。骨盤は寝たままなのに、無理矢理背上げで脊柱があげられて胸がお腹が苦しくなる、という風になりがちなサイズだ。

偉そう〜に、いち介護家族がぶつぶつ言うてすみません。しかし、これは基本的にスタッフが学んで、理解していないと、どうにも変えようがない〜。
そして、同時に、家族にも使い方を教えてくれないと、家族はこの特殊ベッドの正しい使い方(寝かた)はわからない。寝る本人が多少は動け、特に目に見えた問題が出てこないから、どうしても後回しのテキトーになってしまうのだ。背上げが上がれば上半身が上がって、体が休まるというものではないのよね。腰のお尻の位置が結構重要なんだけど〜。

たぽたぽのおむつをあてがった腰では、足のつけねがどこからついているのか、分りにくい。L字型になる介助バーを持ちながら端座位になり、そのままベッドに横になっただけでは下過ぎる。その位置から背上げをあげると、既に胸椎のみを無理矢理起こしの術。誰もが胸がお腹が圧迫された、苦しい姿勢となる〜。

私の祖母ばあ子の使っていた施設のベッドは、背上げが上がるだけのものだった。今にして思えば、それだけの機能だったから、クッションが自由にあてられた気がする。施設の職員さんにも、ポジショニングのお願いがし易かった。
変に膝上げがあがると、足の変形を促進させてしまう。

オットばあちゃんの体の様子を見ていると、膝上げ機能がなくてもいいのでは、、、と思える。連動しない様に、背ボトムだけが動く様にはできないのかしら〜。(てんてんてん)

まだ動けるが、ちょっと身体を痛めると、とたんに起き上がれなくなる、という狭間の微妙な時が一番大事なのにねえ、と思うのだ。
実はコノ時に、体を変形させてしまう事が多いのかなあと、オットばあちゃんの背中と小さな体を見ながら思う。動けなくなってから、慌ててやれベッドだ、マットレスだ、クッションだ、枕だ、とか言うても長い年月をかけて変形した体は戻りませんなあ。ひどくしないのが一番〜。

元気だから放っておくのではなく、元気だから、細かいとこへの気配りが必要なのにと思ってしまう私だ。と、そんなことを思ったが、、、。
通い介護でまいっているオット母上様には、そんなイロイロはややこし過ぎて、言えませんのね、私。

ううううううううううううううむむむ。
うるさくてごめんなさい。(イラストは、ちょっと元気なときのもの。今回のベッドとは別のものです)



gunjoaen

【群青亜鉛:ぐんじょうあえん:介護イラストレーター

◆プロフィール◆
介護イラスト&エッセイを得意とするイラストレーター。家族介護の視点で、介護の現状と次の一歩をユーモアをまじえて発信中。ばあちゃんへの”いっちょかみ介護”実践する。
◆介護関連著書◆
介護のお助けマンガエッセイ
介護用具・日用品カスタマイズ本(共著)
◆ウェブ連載中◆
こちらウェブマガジン ”介護ライブラリ”にて「自宅で介護お助けヒント集」
“介護ライブラリ” 〜介護の悩みを減らしたい〜

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介護は幅広い知識があったほうが楽です。在宅介護のご家族は、介護職や看護師さん、セラピストの方にもどんどん質問して知識を還元してもらって下さいませ。このブログ記事もとっかかりにして頂けたらと願います。

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