イラストレーター群青亜鉛が発信する、104歳おばあちゃん介護のイラストエッセイ。介護の工夫と次の一歩。

腰痛対策?背筋を真っすぐ保てるハイバックチェアかしら

2月 21 2015 | 介護福祉用具

high_back_chair_museum

なかなかない、端正なハイバックチェア


3年ほど前の2012年、ある美術館の小さな休憩所で革製の椅子を見つけた。 162センチほどの私が座っても頭の上に背もたれが来る位、高い背もたれのハイバックチェア。 惚れ惚れする感じの美しいデザインと造りで、上質な一枚革で出来ていた。

2012_12_26 当時当ブログに掲載した画像_ハイバックチェア

2012_12_26 当時当ブログに掲載した画像_ハイバックチェア


これはぐにゃぐにゃですけれど、あまりの美しさと出会いに感動してその3年前にアップしたスケッチです。

美術館受付の方に訊ねてみると、北欧のもので30年ぐらい前に購入したものだという。輸入元を教えて頂いた。購入出来るものなのかまったく不明だったのだが、ネットで調べてメールをしたのが今から2年前。会社の担当の方から直ぐにその製品に関する返信を頂いた。

見つけたはいいが、購入出来るものなのか、それより今も生産しているものなのか


担当の方はカタログ画像データと共に丁寧に回答を下さり、当方ブログでの紹介許可も頂いた。私は時間がある時にアップしようと考えていた。しかし先延ばしにしているとハプニングが起こるもの。メールの整理中消去してしまい、せっかくの画像も失われ、その後の報告も出来ずにいた。

と先ほどメールを開いているとひょっこり出て来たのですその返信が。嬉しい〜っ。ではお待たせ致しました。2年越しで紹介させて頂きます。

以下、担当の方より頂いたメールの概要です。

お問合せのチェアはデンマークのフリッツハンセン社のチェアです。
1980年代前半にモビリアで販売していた商品です。
国内のフリッツハンセンの代理店のホームページで確認しましたが現在は製造されていないようです。
弊社の海外工場にもパーツは残っていませんでしたので製作は出来ません。
尚、添付しました写真は1981年のカタログのコピーです。

 株式会社モビリア・インターナショナル 担当者様より

以上、返信下さったメールの概要です。カタログの画像は以下です。

fritz_hansen_high_back_chair

fritz_hansen_high_back_chair

このカタログの椅子は、幅が少し広い印象ですね。残念、購入も製造も出来ないという事でした。

実は最初の目的は腰痛対策だったのです


出会ったときメジャー出して測っちゃいました。幅も奥行きも45センチ程でとてもシンプル。日本の居間に置いても違和感の無い美しさ。場所も取りません。座面の高さは高めでしたが、ちょっと触れば(加工すれば)背の低い150センチ位の人でも、座れるんじゃないかなぁ。これなら、欲しいなあ、でも上質過ぎるかなあ、と思う様な整った印象の製品でした。

実は発見した時の目的は、腰痛の義母の為の椅子でした。ちょうど探していたところに出会ったのですよね。義母は正座をしているとしんどくないと言います。今使ってる椅子の少し高い背もたれに真っすぐ背中を押し付けて、背骨を立てて座ると楽だというのです。

当の義母が使うには肘置きが必要で座面を低くしないと無理ですが。こんなシンプルなハイバックチェアッてなかなか見つからないんですよね。

その実、歴史的な意味ある椅子でした

↓ mobilia カタログより(1981年)
カタログに添付されていたテキストを、抜き出させて頂いたものです。

Dining room furnitures 1 SCANDIA
 Oxford

デザインはアルネ・ヤコブセンによるもので、1965年にデンマークで造られた。
この背の高いハイバックチェアはオックスフォード大学の会議室のためにデザインしたものである。ハイバックチェアは一般に支配者、権力者、神官、裁判官らの椅子に多く、高い背は見る者に座る人の〈高さ=権威〉を伝えようとする役割をもっている。〈オックスフォード〉の高い背は〈エッグ・チェア〉をデザインしたヤコブセンにとっては自然な展開であったかもしれないが、見る人にはやはりオックスフォード大学の権威、あるいは格式を象徴するものと映ずる。とくに垂直に近い形はその印象を強めている。モダン・チェアでは消えていたはずの象徴性が再び登場したのである。

 国立国際美術館編「イスのかたち」より

↑ mobilia カタログより(1981年)
カタログに添付されていたテキストを、抜き出させて頂いたものです。

えっ、オックスフォード大学?良く読むとそんな意味のある椅子だったのですね。漸く今ちゃんと読みました。鈍すぎですね遅すぎます又機会あれば美術館まで座りに行ってみようと思います。

アルネ・ヤコブセンについて記したウィキペディア(フリーのネット百科事典)には、オックスフォードシリーズの椅子とは記してありますが実物写真は表示されていない様ですね。あらららら、椅子も学ぶと深いですね。もっと勉強します。

と思っていると、 [oxford high-back chair] で画像検索すると、沢山出て来ました凄い時代です。そうそうこれこれ。あら、肘置きのついてるのもありました。

手に入れられ、、、そうなのかも?


本物は無理と思っておりましたが、ネットを見ていると、輸入して手に入れられない事も無い様子ですね。けれども、うーむ、座面高がやはり少々高過ぎることもありますので、本物入手はやめようと思いました。小柄な人向けの、肘置きのついた、こんなシンプルなハイバックチェア、どこかに、ありませんか〜っっ。
〈追記〉・・・調べてみました。
oxford high-back chair、、、一脚、日本円にして30万円っ、買えません。買う可能性ゼロでございます。(大汗)でも美しいです。
〈追記〉2018年5月7日
こちらの書籍に掲載されていました。

書籍名:美しい椅子 北欧4人の名匠のデザイン 
著者:島崎信+生活デザイン・ミュージアム
発行所:株式会社枻(エイ)出版社
(2006.5.12発売)

p070 アルネ・ヤコブセンの椅子として紹介されています。


gunjoaen
【群青亜鉛:ぐんじょうあえん:介護イラストレーター
◆介護イラスト&エッセイを得意とするイラストレーター。家族介護の視点で、介護とコミュニケーションの現状と問題をユーモアをまじえて発信中。”いっちょかみ介護”実践中。
◆介護関連著書2冊
介護のお助けマンガエッセイ
介護用具・日用品カスタマイズ本(共著)
◆ウェブ連載中
ウェブマガジン ”介護ライブラリ”にて「自宅で介護お助けヒント集」こちら


介護は幅広い知識があったほうが楽です。在宅介護のご家族は、介護職や看護師さん、セラピストの方にもどんどん質問して知識を還元してもらって下さいませ。このブログ記事もとっかかりにして頂けたらと願います。

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