イラストレーター群青亜鉛が発信する、104歳おばあちゃん介護のイラストエッセイ。介護の工夫と次の一歩。

102歳からはじめた介護のポジショニング その5( ベッド上での食事介助)

8月 18 2013 | 人の身体と動作

寝姿のポジショニング〜クッションの置き方の伝達事項

寝姿のポジショニング〜クッションの置き方の伝達事項

こんにちは。 介護イラストレーターの群青亜鉛です。

シリーズ:家族介護者にもわかるポジショニング
ばあこ102歳から始めたポジショニング その5

「ばあこを寝させて帰る時はしっかりクッションあててあげててね〜。枕があるけど頭はギリギリヘッドボードに当たるぐらい身体は頭の方に上げてね〜。そしたら、次に職員さんがしてくれはる、ベッドの背もたれを上げての午後のおやつ介助が格段に楽になるから頼むね〜。」

特養入所中の祖母への昼食介助後、ベッドに寝かせる時の注意点です。介護中心者で、キーパーソンでもある母にお願いしている点です。

(追記 ; なんでこの作業(?)が必要なのかは皆さん既にご存知だとは思いますが、私の連載中の記事をご参照下さいね。
ウェブマガジン ”介護ライブラリ”連載中:「自宅で介護お助けヒント集」上記記事はこちら→介護ベッドの疑問と不思議 編

クッションの仕様書・指示書


冒頭のイラストは、祖母が上向きに寝る時のクッションの充て方の指示書です。職員さんが作業中にもすぐ見ることが出来るように、パーテーションのコルクボードに貼り付けていただいています。拡大して見てみて下さいネ。

充てるクッションは合計10個です。えっ?そんなに?と驚かないでください。
「沢山だけれども、壁の指示の写真をみれば一目瞭然だからそんなに大変じゃないですよ。」とスタッフさんはおっしゃってくださっていますので、、、スミマセン、お願いします。ありがとうございます!

クッションを置く位置は、両肩、両肘置き、両骨盤の下枕は2段重ね、膝の下には大きめのクッションを二つ。枕は2段重ねです。

クッションはスタッフさんが間違わないように、(赤色)(縦縞サッカー生地)(ブルー縞、ネル生地)(長い俵型と、長方形)と、色分けと形状で、それぞれわかりやすくしています。

昼食後〜2時半のおやつの時間まで。と、夜2時の体位交換の時にもあてがってもらう方法です。

ベッドをヘッドアップさせての おやつの食事介助が楽に?


このポジショニングのクッションをちゃんと整備出来ていなかった時は、ギャッチベッドの背もたれをあげてのおやつ介助はなかなか大変でした。 祖母は、右片麻痺ですし、円背もきつく、骨盤は捻れがあり、股関節の内転、ひざ関節の屈曲拘縮といった風に、少々整えにくい身体です。背上げを上げても姿勢がクチャッと崩れてしまうのです。でも対処の仕様がないというのでしょうか、苦肉の策で、どうにか毎回やり過ごす感じでした。

屈曲拘縮がきつくなっちゃう図

屈曲拘縮がきつくなっちゃうの図

(このワタシの描いているイラストみたいに背もたれの角度はきつくはせず、姿勢もここまで極端にはなりません。)

何度かここで記しているように、背もたれの屈曲点(軸のところね)が、できるだけ脊柱にこないように、ばあこの股関節で曲がるように目一杯身体を頭のヘッドボードの方にあげるのですが、どうしてもずり落ちてきます。

そしてスタッフさんがおやつ介助をしてくださっている時にも、たま〜にこのクチャッと姿勢になっていることがあったりするのですが。胸が圧迫されてますから、呼吸は浅くなりますし、ちゃんと飲み込めないのではと、ひゃーと思ったりはするのですが、この姿勢を直す大変さを思うとワタクシ何も言えません。

そんなこんながありはしましたが、この調整して戴いたクッションをしっかりはめるようになってからは、介護用特殊ベッドの背もたれが上げやすいのです。

でも家族の思い込みかも。職員さんにも聞いてみよう〜

クッションを正しく装着していると、安楽な姿勢を保ったまま(イラスト向かって右側参照。両肩と、骨盤の上前腸骨棘をつないだ線が、ねじれのない長方形になっている)背もたれがあげられる。多少は姿勢は崩れますが、以前に比べると格段に楽になったように思います。

ですがこれは家族である筆者が試した時の感想です。スタッフさんはどうでしょうか?

介助し易くなったというのは筆者の思い込みかもしれませんので、次回特養に行った時には、おやつの食事介助についてもスタッフさんに訊ねてみよう〜と思う次第です。

ばあこ 102歳から始めた介護のポジショニング その5 でした。


群青*介護ブログの関連記事です。
シリーズ:家族介護者もわかる、ポジショニング
↓ばあこ102歳から始めたポジショニング↓

序章:ホネホネな身体をいかに安楽に横たえるか?
実践:寝姿は不安定?リラックスどころか緊張の理由は?
考察:寝姿に、隙間風が吹いている。ぴゅ〜っ。
その1:寝る時にあてるクッションて大事ね〜
その2:なんだか楽そう
その3:膝の屈曲拘縮の謎
その4:職員さんへの伝達の術・次のステップ
その5:ベッド上での食事介助
その6:体のねじれをなくすとスヤスヤ。おやつも食べ易い。
その7:寝ている姿勢も大事なのだ。
その8:寝返りの方向は、まんべんなく〜
その9:ご家族も、ポジショニングを学んで損はない。
その10:まだ、肋骨に骨盤はめり込んでないけど
その11:肋骨と骨盤の距離と片麻痺を考える。

順番にご覧頂くと、少しは理解が深まるかと、、、。加えて、末尾に記載しています、介護ライブラリでの連載の、ポジショニングの入り口という項目をご覧ください。1年後に描いたもので、初心者にも分かりやすい内容を記しています。



gunjoaen
【群青亜鉛:ぐんじょうあえん:介護イラストレーター
◆介護イラスト&エッセイを得意とするイラストレーター。家族介護の視点で、介護とコミュニケーションの現状と問題をユーモアをまじえて発信中。”いっちょかみ介護”実践中。
◆介護関連著書 2冊
介護のお助けマンガエッセイ
介護用具・日用品カスタマイズ本(共著)
◆ウェブ連載中
ウェブマガジン ”介護ライブラリ”にて「自宅で介護お助けヒント集」こちら


介護は幅広い知識があったほうが楽です。在宅介護のご家族は、介護職や看護師さん、セラピストの方にもどんどん質問して知識を還元してもらって下さいませ。このブログ記事もとっかかりにして頂けたらと願います。

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2 Responses to “102歳からはじめた介護のポジショニング その5( ベッド上での食事介助)”

  1. いつも楽しく読ませていただいてます!その節は大変お世話になりました!改めましてここにメッセージを(笑)

    絵(図解)での説明はもちろん、言葉の使い方や表現の仕方…などなど。ご家族を介護を経験されているだけあって、介護を職として携わる僕たちにとっても大変参考になりますし、何より引き込まれる内容が盛りだくさんですね。

    介護は『成功体験をしてなんぼ』です(笑) ときに失敗はあるかもしれない。失敗ばかりかもしれない。でも、良いイメージを描くことができたとき、そしてそのイメージが少しでも実現したときに『介護って面白いなぁ』『介護って素晴らしいなぁ』って思えるものだと思います。

    ぜひこれからもそういった体験をこのブログを通して、楽しい絵と心温まるメッセージを交えながら周囲に伝えていってくださいね!これからも応援しています!!

    19 8月 2013 at 6:14 AM

  2. gunjoaen

    早朝のコメント、加えて嬉し恥ずかしいろいろとお誉め頂きありがとうございます。

    こちらこそ、いつもハッとする切り口のたなかいごさんのブログには、ハッカの飴ちゃん舐める事で神経回路がどんどん刺激される様な、そんな嬉しい発見があります。 

    無意識にやっていたことへの「いいんだぜ!それでOK!」なガテンのいく理由が述べられている事が多く、知らぬうちに「ほう。おおっ!へえ〜。ふうん。よっしゃ!」と擬音でパソコン画面に向って反応している自分は動物の様です。(笑)

    介護は『成功体験をしてなんぼ』ですか。これはまた楽しいフレーズ。 その嬉しい感じをえっちらおっちらとお伝えし続けられたら〜と思う次第です。 ちまっ、ちまちまっとではありますが。

    まだまだ暑さ厳しく。どうぞご自愛下さいませ。
    今後共、よろしくお願い致します。

    20 8月 2013 at 4:08 PM

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