寝姿は不安定?リラックスどころか緊張の訳は?
シリーズ:家族介護者にもわかる、ポジショニング
ばあこ102歳から始めたポジショニング:実践
寝ている姿勢が楽になるように、身体のあちこちに、タオルやクッションを敷いてもらって、横たわる姿勢が安定するようにしてもらったのが、本日のイラストであります。身体の下やまわりに、マーブルチョコのような派手派手色が見えると思いますが、これがタオルやクッションです。
胸が平らになって、広くなって、安定しているような感じです。呼吸が明らかに楽そうになった。
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知人 理学療法士の大渕哲也氏に、先月、一年ぶりに祖母102歳ばあこをみていただいたのでありますが、今回は車椅子調整が中心ではごじゃりませず、寝姿であります。知人、友人としてみてもらってから既に11年が過ぎております。直接ばあこに会うのは、4回目でしたか。
祖母は脳梗塞の後遺症による右片麻痺、膝の拘縮等がみられます。要介護度は5です。左の股関節はだんだん内転してきていて、膝ががちがちに固まったりすることもあります。毎日、施設の職員さんによる軽いマッサージをしてもらってるのと、週一回の専門士によるマッサージ。年月を重ねるにつれ、緊張がきつくなってきています。
膝と股関節が固まらない様にクッションを挟むけれど
昼に私が介助のために特別養護老人ホームに行った時は、一連の食事〜トイレ〜ベッドに横になるという介助の最後に、そんな膝に無理にかぱっ!とクッショんをはめ込み、どうにか寝姿を安定させて帰りバスの時間に間に合うように猛ダッシュで帰ったりするのでありますが、違うよなあ〜これじゃよけいきつくなってしまうよなあ、、、と毎回思いながらやっております。
カパっ、の図はこちら
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PT大渕さんに、来て頂く前にお話を少し伺う。「寝姿は不安定だから、余計に硬直するんだよ〜。」??初めて聞くお言葉じゃあござんせんか。
寝姿は不安定?何ですのん、それ?
いやいや、寝具のプレゼンテーションじゃございませんが、まあ、骨骨(ホネホネ)じじばばが横たわったお姿をイメージしてみましょう。おしりはどんなでしょうね。ではまず骨盤くんをイメージしてみましょう。脊柱のでっぱりはでっぱってますし、仙骨くんも平らじゃなくて、片掌に水をすくったようななだらかな形です。
骨盤と、太もも大腿骨との接点は、真横についているわけではありませず、かなり上目です。 横になった身体は、ぐーらぐーらいたしますう。
おしりの脂肪やら、ふとももの脂肪や筋肉、あるいはふくらはぎ、背中の脂肪や筋肉、胴回りの脂肪や筋肉が布団となって、どうにかたもたれている訳ですが、(グンジョウ流勝手な解釈)骨皮スジ子さんや骨皮スジ衛門には辛うございます。 やはりぐーらぐーらいたします。
そのため、身体は寝ている時も常に緊張してるそうな、、、。
で、傾かないように、タオルを挟んであげたりするそうといいのだそうで、、、やっていただいたのが、このイラスト、という訳です。あちらこちらに、タオルが挟んであるのがわかるかと思いますが、整ったときは祖母の横になる姿がとてもラクチンそうに見えました。
明日に続きます。
祖母102歳から始めたポジショニング:実践でした。
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シリーズ:家族介護者にもわかる、ポジショニング
↓ばあこ102歳から始めたポジショニング↓
序章:ホネホネな身体をいかに安楽に横たえるか?
実践:寝姿は不安定?リラックスどころか緊張の理由は?
考察:寝姿に、隙間風が吹いている。ぴゅ〜っ。
その1:寝る時にあてるクッションて大事ね〜
その2:なんだか楽そう
その3:膝の屈曲拘縮の謎
その4:職員さんへの伝達の術・次のステップ
その5:ベッド上での食事介助
その6:体のねじれをなくすとスヤスヤ。おやつも食べ易い。
その7:寝ている姿勢も大事なのだ。
その8:寝返りの方向は、まんべんなく〜
その9:ご家族も、ポジショニングを学んで損はない。
その10:まだ、肋骨に骨盤はめり込んでないけど
その11:肋骨と骨盤の距離と片麻痺を考える。
順番にご覧頂くと、少しは理解が深まるかと、、、。
【群青亜鉛(ぐんじょうあえん):介護イラストレーター】
在宅で9年半、親戚同士で介護の後、103歳特養ホーム入所中祖母ばあこをトキドキ通い介護中12年目。
《2013年9月神戸で個展♪ご案内》>こちら
◆ウェブ連載中◆
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