イラストレーター群青亜鉛が発信する、104歳おばあちゃん介護のイラストエッセイ。介護の工夫と次の一歩。

割れ窓理論。介護の現場での言葉遣いの乱れについて

4月 02 2013 | 介護全般

スカッと跳びたい

こんにちは。高齢者介護の分野に特化してイラストを描いております、群青亜鉛(ぐんじょうあえん)と申します。いらっしゃいませ。

先週、介護ブログで著名な、 masaさんとおっしゃるハンドルネームの方の出版記念講演会を聞いてきました。真っ当な事を、真っ当になさっている北海道の特養ホームの理事でもあり、総合施設長をされている方です。

「人を語らずして介護を語るな」というタイトルで著書を何冊か出版されています。激辛な内容のブログを基盤としたこのシリーズは多くの方々に支持され、既に3冊目の出版とのこと。

三冊目のサブタイトルは、「THE FINAL 誰かの赤い花になるために」

この三冊目の出版記念講演の今回のテーマは、
『 介護の誇り 』  ~傍らに寄り添うことが許される者となるために~

私は、ディープフォロワーではありませず、時々ちらっとブログを拝読する程度でしたが、せっかくの機会です。お目にかかれるならお話を聞いてみたいと参加いたしました。

内容は、介護職の方でなくても、介護者家族であるわたしでも、充分に理解の出来る、ごくごく当たり前のように感じる基本の基本でありました。

なので余計に、ごくごく当たり前のことを当たり前に続けるということが、介護の世界ではなかなか簡単ではないのだろうなあ、と思え、あたりまえのことをあたりまえに続けておられるのだというmasaさんに、とても好感が持てた次第です。

* * * * * * *
お話の中に割れ窓論、というのがありました。
以下、当日のレジュメより抜粋させていただきます。

介護現場の割れ窓理論
介護現場の割れ窓は、言葉である。
言葉の乱れが常識ではない感覚麻痺を促進させ、虐待に繋がる。
言葉を正しくすることでこころの乱れをある程度までは防ぐ効果もある。

以上 masaさん出版記念講演『介護の誇り』~傍らに寄り添うことが許される者となるために~レジュメより抜粋。

間違った馴れ馴れしさや、友人と話すような言葉を使うのではなく、相手に敬意を払った、きちんとした言葉で接しましょうという内容でした。このお話にはとても大きく頷きながら聞かせていただきました。

というのも、約13年ぐらい前、祖母が半年ほど入院していた病院での出来事を思い出したからです。

* * * * * * *

看護師さんではないのですが、病院の介護に関わる援助のスタッフの方達の言葉遣いがとても嫌な印象に感じられました。

お互いの連絡を取り合う時でも、患者さんへの直接の声掛けでも。特に認知症で声を上げてしまう方に対しては常に嘲笑するような言葉使いで、それが病室内でも当たり前になっていました。

それを聞くたびに、いやな心持ちになり、わたしは祖母への介護にさらに熱がはいるといった様子でした。毎度背筋をぴっ、と伸ばしてしゃきしゃきと介助していた気がします。

嘲笑の声の響く場にはあまり長くいたくありませんでしたから、病院から祖母が退院出来たときは、ほっとしたことを覚えています。

詳しいことは、そのころの介護日誌を読み直さないと忘れてしまいましたが、祖母の入院や、介護施設、介護サービスを通して感じた嫌な気持ちは、ぼんやりながらも結構強く覚えているものだなと改めて思うのです。鈍感ぐらいがちょうどいいのかもしれません。

嫌な気持ちというのは、悲しい悔しい気持ちや心持ちです。色々な場面で出会ったお医者さんや、看護師さんや、介護に関わる職員さんの失礼に感じた言葉遣いや、人間性を無視されたような対応は結構心の奥底に眠っています。

時間が経つと薄れますが、何かのキッカケでむくむく起き上がります。これは悲しいかなオールリピート、ヘビーローテーションに思えます。 もちろん暖かく心に残るのは、よくしていただいた方へのありがとうの気持ちなのですが。

在宅で介護されている家族の方々、介護の経験のある方々、あるいは持病があり、昔から病院とは仲良しよとおっしゃる方々、少なくとも一度や二度はそんな思いをされたことがあるのではないでしょうか? 信じられへんわ!というような言葉に。

そのため、看護や介護のお仕事に関わる方は、言葉遣いには敏感であっていただきたいなあと思うのです。

一方、自分がどうかを振り返ると、ばあちゃんには粗雑な言葉も使っておりました。 最近こそなくなりましたが、「あんたっ」という表現もございました。あかんあかん、反省!

と、そんな私が感じる以上にいろいろな場面に遭遇したであろう祖母はこの世を過ごすのが 103年目。ばあこからすると、周りの皆が、ヨチヨチ歩きな子どもでありましょう。淡々と日々を過ごしています。そのため、余計に 日々の言葉には、気をつけようと、学ぶ次第であります。

本日紹介させていただいた講師の方のホームページです。
masaの介護福祉情報裏板(ブログ)

介護・福祉情報掲示板(ネット掲示板)

gunjoaen
【群青亜鉛 : ぐんじょうあえん : 介護イラストレーター】
プロフィール:明るくおもろく大真面目に、介護とコミュニケーションの現状と問題点を発信中。103歳特養ホーム入所中祖母ばあこをトキドキ通い介護中12年目。在宅で9年半、親戚同士で介護。
◆介護関連著書◆
明るい介護のお助けマンガエッセイ
介護用具・日用品カスタマイズ本(共著)
◆ウェブ連載中◆
こちらウェブマガジン ”介護ライブラリ”にて「自宅で介護お助けヒント集」
“介護ライブラリ” 〜介護の悩みを減らしたい〜


介護は幅広い知識があったほうが楽です。在宅介護のご家族は、介護職や看護師さん、セラピストの方にもどんどん質問して知識を還元してもらって下さいませ。このブログ記事もとっかかりにして頂けたらと願います。

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2 Responses to “割れ窓理論。介護の現場での言葉遣いの乱れについて”

  1. この記事は昨年3月の西宮講演ですね。今日たまたま拝見させていただきました。ありがとうございます。心より感謝申し上げます。

    どのような理由があろうと、利用者の方や、その家族の方々に「不快感」を持たせるという結果責任を我々は意識せねばなりません。ごく当たり前に、お客様に対して使うにふさわしい言葉で対応するというのは、そのためにも当然求められることと思います。

    14 7月 2014 at 2:07 PM

  2. gunjoaen

    masa様、驚きました。初めまして群青亜鉛です。 書込み頂きありがとうございます。

    言葉は大切だなといつも感じます。ちょっとした語尾で印象はずいぶんと変わるものだなあとも思います。

    美しい言葉でさらりと応対される方に出会うとホレボレ致します。目の前の方を尊重する姿勢に、まわりの空気が変わります、そしてその自然さに驚きます。どうにかそんな言葉遣い(品)を自分のものに出来ないかなあといつも思うのです。自分の身内にはとてもじゃないですがそんな対応は難しいのですが、気持ちでは、積み重ねて行きたいと常々思う次第です。

    15 7月 2014 at 8:53 PM

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