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1998年 春の出来事

 


〜1998春〜

●介護にかかわってまる5年。サイトを作ってみようかと思い立った1番最初の つぶやき。ちと長め。

●そして同時期、新聞を読んでの感想。

最初のつぶやき
 

'98年1月15日

きょうは暖かい。いいきぶんだ。

でも最近肩こりだ。
おえおえおえ で吐きそうになる。


新年も15日を過ぎ、いつもながらの日常だ。 


隣の家との境界線のあすふぁるとのうえには、
踏みつぶされて、ちょっと運ばれてきた
犬のうんこが、乾燥してきている。

ほうきで家の周りを掃くと、きょうも
人間のつばがすててある。

掃除するもんの身にもなってみろ!

あ、
今日もうちの車のタイヤに
いぬのおしっこがかかってる。

ばかたれ。ホイールがさびるじゃねいか。


うちの車は古いんで
スペアのホイールはもう、
メーカーにもないんだい。

飼い主のどなたか。
べんしょうしてくださるんですかぃ?
気軽におしっこかけてくれるけど、
面白がってるだけならやめてちょーだい。

隣の家は、松の木の真下に建っている。
松の木が、生い茂っている下に家がある。
松の木の幹が、家の中からはえている。

隣のおじさんおばさんの一日は
アスファルトに散らばった松の葉っぱを
掃除することから始まる。


春も夏も秋も冬も、ずっと、ずっと、
毎日、掃除をしている。
ありがたいことに
うちの家の前まで掃除してくださる。

ここに引っ越してきてから、最初は
掃除されるのがいやで、
毎朝
隣のおじさんおばさんが起きる前に起きて、
一生懸命うちの前を掃除した。

松葉が落ちるたびに掃除した。

でもそのうちノイローゼみたいになったので、
もうあきらめて、おじさんおばさんの
掃除するにまかせている。

この時期のおじさんおばさんの
掃除時間は朝8時前後だ。

台所で私がこちょこちょしていると
ほうきで掃く音が聞こえ出す。

アリガトウゴザイマス。

でも、もう、気を使いすぎないように、している。

キョウソウシタッテ、ショウガナイモノ。
ウチノソウジジカンハ、9ジスギダカラ。

台風や大雨や、風の強い日は、いつもより
家の外に出るのが、どきどきする。

道路
一面松葉だらけで、
おじさんおばさんが遠くの方まで掃除している。

いったい私はどうしたらいいものか。

いつも。
迷う。
家の前のは掃除するけど、
あまり、掃除しすぎるのもいやみだし。

ああ、これはもしかして
日本人特有の悩みなのかしらん。


その又隣のおばさんは、
家の周りに水をまいて
朝、夕、しっかり掃除をする。


見習イタイト思うのですが、
今ノ私ニハ思ウトコ止マリデス

毎朝キレイニシナクチャ、キレイニシナクチャ。
毎朝1回ハ外回りヲ掃カナクチャ、掃カナクチャ。

そう、そう、
そのうち外に出るのが怖くなって、
近所のおばさんにあいさつするのもいやになった。

ダレカガ、
ソトデハナシヲシテイルト、
ナニカ イワレテルンジャナイカト、
チョットビクビクシタリシタ。

今はもう、ずばらをかまして、
ごみが落ちてたら掃除をする。
落ちてなかったら、そのままで。

出かけることがあったら
ついでにちょこっと掃除をする。

しないときは2,3日やんない。

肩コッタ、ナア。

イッショウケンメイカイゴスルノハ、
100パーセントモ、カイゴスルノハ
ビトクジャナイジャナイナア。

ジブンヲミツメナクスル逃ゲ道ニモナレル。
イイワケニモデキル。
オブラートニツツマレタ、
フシギナジカン。   

ソロソロ、心ノ祖母バナレヲシテ
自分達ノコレカラヲ考カンガエテ
行ク時期ニ来テイマス。

ア、始マッタ。   

裏ノ家ノオバサンノ洗濯ダ。

2階ノベランダカラ
アスファルトノ道ニムカッテ、
オバサンハ、水ヲ捨テル。

でかい水音にびっくりして窓を開けると
オバサンハ思イ切リ、2階カラ

バケツノ水ヲ
投ゲテイタ

(デモナンカ気モチヨサソウ)

初めは信じられなかったけれど
きっと誰も何も言わないんだろう。

(ズットソノママ、モウ日常ノコト。
オドロクコトモ、ナクナッタ。)

最近ハ笑エルヨウニナッタ。
「ア、マタヤッテハル。」クスクス。

ココロニ余裕ガデキタノカナ

アア、モウ、ラクチンニ
行キタイモンダ、
ノウ。

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寝たきりの祖母がテーマのドキュメンタリー
 
'98年2月12日

新聞からの抜粋です

平成10年2/12(木)朝日新聞 朝刊 社会欄より抜粋

寝たきりの祖母(81歳)をテーマにしたビデオのドキュメンタリーを大阪芸大、映像学科2回生の宮原さん(21歳)が制作。ベッドのうえで家族に甘える祖母と、無気力な祖母への怒りをぶつける孫娘。淡々した映像で介護と家族、そして生きることへの意味を問いかけている。題して「停滞する祖母」。1月下旬にあった第20回東京ビデオフェスティバル(日本ビクター主催)で大賞に次ぐゴールド賞に選ばれた。

−おばあちゃんは毎日何を目標に生きてるの?
「何の目標もあらしない。」
-じゃあ、なにを 考えて生きてるの?
「何も考えていない。」

作品は7分間。ベッドに横たわるだけの祖母に宮原さんが次々と疑問をぶつけていく。長野県の実家を舞台に、家族の介護風景や15年前の祖母の元気な映像も織り込んだ。率直な問いかけに祖母が困惑する場面 もある。

高校卒業まで祖母と同居した。徐々に痴呆化が進み、祖父が身の回りの世話をしていた。歩けるけれども歩こうとしない祖母を高校生だった宮原さんは無理矢理散歩に誘ったりしたが、祖母は自ら寝たきりになることを希望し、3年前から動かなくなった。

同フェスティバルはビデオコンテストとしては国内最大規模を誇る。今回は41の国、地域から2916点の応募があった。審査員からは「これからの老齢化社会に対する1つの警告。」(南博.一橋大名誉教授)と評された。

個人的な理由から始まった老人問題への関心は次第に広がってきた。昨年12月にボランティアでカンボジアに言った際も、街角で老人を撮った。

「自分の中で1番何とかしなければならなかったのが祖母のことだった。生きる気力のない祖母と看護する家族を見ていると祖母が生きているのが疑問だった。ビデオを撮って、祖母の気持ちも理解できるようになった。」という。

作品は大阪市天王寺区小橋町の日本ビクター大阪プロメディアセンターで公開している。

 

   

この映像、見てみたいと思いました。祖母の介護を始めて同じ様な質問を、私も投げかけたからです。

出来れば楽しみを見つけてそれに向かって進んで欲しい、ただ、介助されて生きるだけじゃなく自分から何かを求めて努力して欲しい、ただ寝て、起きて、ご飯食べて、トイレにいって、寝て、本読んで、TV見て、寝て。だけじゃなく。

せいたらあかん。(あせったらだめ。)せいてもしょうがない。でも毎日私はいらいらしていました。

自分の身体が動かんようになって、ばあちゃん悔しくないの?元通りになるぐらいリハビリやったろって思わへんの?

忙しくてイライラしてしまう時は、つい言ってしまいます。食べて寝て、食べて寝て。何にもしなくても一日は過ぎていきます。身体の状態は安定していますが、変わりばえのしない日常。(それが保てること自体、いいことなんですが、、、。)

看護婦さんや、いろいろな方に伺うと、うちのばあちゃんはとても前向きなんだそうです。けれども私は祖母以外の障害を持つ年輩の方と関わる機会が少ないため、良くも悪くも他人と比べようがないのです。(比べる必要もないですが。)そしてばあちゃんにもっとやれば出来るんじゃないか、出来るんじゃないの、と思ってしまうのです。

倒れてから半年ぐらいは毎日、死にたい、死にたい、といっては、身内のものにしかられていた祖母。今はそんなことを口にすることもなく、穏やかに毎日が過ぎていきます。

>ビデオに撮って祖母の気持ちも理解できるようになった。

と新聞にはありますが、宮原さんはお婆さまの気持ちをどう理解できたのでしょうか。
私は自分の祖母の気持ちを理解出来ているでしょうか?
たぶんほとんどわかっていないような気がします。

、、、、一度この映像見てみるしかないと思っています。('98 2/14筆)

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グリコのおまけ
 

 

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gunjoaen@hello.email.ne.jp

制作:(C)群青亜鉛
2002(改訂)